2016年01月02日
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2016年01月02日
昨日に続いて、本日も2016年に還暦を迎える年男・年女たちのご紹介です。後篇は歌謡曲系アーティストたちの巻。
まずは、70年代に“新御三家”の1人として絶大な人気を博した野口五郎(2月23日生まれ)。71年5月1日、わずか15歳で歌手デビュー、この際のデビュー曲「博多みれん」は演歌であったが、これはヒットせず、橋本淳=筒美京平コンビが担当した2作目「青いリンゴ」でポップスに転向、この曲のヒットでブレイクを果たす。
新御三家の中では西城秀樹、郷ひろみよりもデビューは1年早く、『紅白歌合戦』への出場も一番乗りであったが、年齢は西城・郷よりも1歳若い。ギター小僧としても知られ、79年リリースの「真夏の夜の夢」ではギターを抱えてのプレイも歌番組で披露、82年には初のインスト・アルバム『FIRST TAKE』を発表している。そういった音楽指向の側面はラリー・カールトンが参加した76年の『北回帰線』や、78年の『L.A. EXPRESSロサンゼルス通信』など人気絶頂期に行った海外録音盤などに残され、この時期のアルバムが近年になって再発されるなど、その音楽的評価は高まる一方だ。昨年7月には筒美京平が久しぶりに作曲を手がけた「再会タイムマシン」をリリース、オリコン・チャート32位まで上昇するスマッシュ・ヒットを記録した。
新御三家にあと一歩の位置まで上りつめたアイドルには、あいざき進也(10月26日生まれ)もいる。74年1月25日に「気になる17才」でデビュー、華奢な体躯と、女の子のような高いキーで歌うヴォーカルが特徴で、中高生の少女に熱狂的なファンを獲得した。70年代型グループ・サウンズ的な「愛の誕生日」や、井上忠夫(大輔)が提供したオールディーズ・スタイルの「恋のリクエスト」など、所属していた渡辺プロダクションの伝統に則ったロックンロール・スタイルのシンガーで、のちにキャンディーズのバックをつとめるMMPは、その前にあいざきのバックを担当していた。彼らのコラボレーションは、ライヴ・アルバム『JUMP ON STAGE』に収録され、「クリムゾン・キングの宮殿」やユーライア・ヒープ「対自核」まで聴ける。現在は、歌謡曲全盛時代を支えたアーティストたちと「同窓会コンサート」で全国を回っている。
あいざき進也よりもやや遅れて、77年に「あずさ2号」でデビューした兄弟デュオ・狩人の兄のほう、加藤邦彦(久仁彦・9月19日生まれ)も今年還暦を迎える。都倉俊一の秘蔵っ子として登場し、兄弟ならではの絶妙のハーモニーとダイナミックな歌唱で人気を博し、「コスモス街道」「アメリカ橋」などのヒットを飛ばすが、近年になって社会派メッセージ的な内容とグルーヴ感溢れる異色作「ブラック・サンシャイン」が和モノ人気で注目を浴びた。07年に狩人は解散したが12年に再結成、現在、兄弟は個別の活動と並行して狩人としても登場する機会が増えた。
女性アイドルでは現在、女優として活躍する浅田美代子(2月15日生まれ)。東京女学館高校2年の時にスカウトされ、TBSドラマ『時間ですよ』のお手伝いさん役でデビューし、同番組の劇中歌でデビュー曲「赤い風船」がオリコン・チャートで1位を獲得する大ヒットとなった。歌唱力を取り沙汰されることも多かったが、そのふんわりとした雰囲気に合う素朴なヴォーカルは彼女独自のドリーミーな世界だった。
アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれたアン・ルイス(6月5日生まれ)も今年60歳。74年の「グッド・バイ・マイ・ラブ」が最初のヒットだが、デビューは71年2月25日「白い週末」と、キャリアは長い。78年に加瀬邦彦作曲の「女はそれを我慢できない」で歌謡ロックに転向し、80年代は「六本木心中」「あゝ無情」などのロング・セラーも記録、OL層に高い人気を誇った。現在はアメリカに在住しており、13年には元夫の桑名正博、息子の美勇士との共演作を発表し、残念ながらこれを機に引退を宣言している。
ほかにもグラビア・アイドルとして一世を風靡したアグネス・ラム(5月21日生まれ)や、アイドルから女子プロレスラーに衝撃の転向を果たし、現在はダンス・パフォーマンスのショーを定期的に開催しているミミ萩原(2月6日生まれ)、『スター誕生!』出身で、演歌歌手ながらデビュー当初は高いアイドル人気も誇り、現在も実力派として活躍する新沼謙治(2月27日生まれ)も56年生まれだ。そして、キャンディーズのミキちゃんこと藤村美樹(1月15日生まれ)も還暦となる。
こうしてみるとそれぞれの生き方があることを感じさせるが、同じ年月を歩んできた者にとっては、懐かしい思い出だけでなく、彼らの残した音楽がこれからも人生の励みになったり、心の支えになっていくことだろう。
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