2017年07月29日

[第22回読者投稿コラム]ゴダイゴのファーストアルバム『新創世紀』はヨーロッパを駆け巡った!text by Yoshihiro Nakano

執筆者:読者投稿

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1976年7月25日、ゴダイゴのファーストアルバム『新創世紀』がリリースされた。同年4月のデビューシングル「僕のサラダ・ガール」はカネボウ化粧品のキャンペーンソングに抜擢され、7月にはシングルチャートの37位となった。


当時のメンバーは現在もゴダイゴとして活動しているミッキー吉野、タケカワユキヒデ、スティーヴ・フォックス、浅野孝已の他、浅野の実弟の浅野良治(元・かまやつひろし&オレンジ)がドラムスを担当していた。また、バンドデビュー前に脱退した、前任ドラマーの原田裕臣(元・井上堯之バンド)もレコーディングに参加している。


前年春に行われたタケカワのソロデビュー後初の全国ライブツアーでは、ミッキー、スティーヴ、原田、浅野孝已(渋谷公演から加入)の“ミッキー吉野グループ”がバッキングを務めたが、その時点で既にアルバム収録曲の「イエロー・センター・ライン」、「組曲“新創世紀”」を演奏している。今年リリースされたタケカワの『Passing Pictures BOX』には1975年4月25日の渋谷公演のライブ音源が一部収録されており、前述の2曲(「組曲~」は構成曲の「男たちの凱歌」のみ)を聴くことができる。アルバムに収録されたスタジオ録音版のアレンジが、この頃にほぼ完成されているのがこの音源で確認できよう。


このアルバムがタケカワのソロ2作目のアルバムとして製作されていたのは、ファンには有名な話だ。製作期間中の1975年末にミッキーとタケカワがバンド単位で活動しようと決意するも、原田が脱退したため浅野良治が加入。「僕のサラダ・ガール」のシングル発売に合わせてバンド名を“ゴダイゴ”と改称している。途中参加した浅野良治によるプレイは「僕の~」の新バージョンと、アルバム1曲目「想い出を君に託そう」の2曲である。


本作は国内ではアルバムチャート88位に留まったものの、翌年に意外な展開を見せた。1977年春にイギリスBBC放送で日本テレビ制作の歴史伝奇ドラマ『水滸伝』(1973~74年、中村敦夫主演)が放映されており、そのテーマ曲「夜明けを呼ぶもの」(歌:ピート・マック・ジュニア)の英語バージョン製作がゴダイゴに依頼された。同年1月に浅野良治が脱退して、3月に新たなドラマーとして来日したトミー・スナイダーがこの英語版のヴォーカルを務めた。


「夜明けを呼ぶもの」と英語版の「THE WATER MARGIN」とのカップリングで、1977年9月16日にBBC Recordsからイギリス版シングルがリリース。同作は10月29日付のUKチャート「Music Week」で最高位37位を記録している。同様に西ドイツでもリリース(ドイツ版はゴダイゴがA面)した他、スペインでは翌78年に「THE WATER MARGIN」と「THE HUDDLE」(男たちの凱歌)のカップリングシングルも発売。


そして1978年3月3日、イギリスでSATRIL Recordsからアルバム『THE WATER MARGIN』がリリース。これはアルバム『新創世紀』のA面5曲目「僕のサラダ・ガール」を「THE WATER MARGIN」に差し替えた編集版である。アルバムはイギリス以外にフランス、スペイン、ポルトガルの各国でもリリースを実現した。さらにイギリスとポルトガルでは、アルバム収録曲の「IF YOU ARE PASSING BY THAT WAY」(想い出を君に託そう)と「THE HUDDLE」をカップリングした、シングルカット盤もリリースされている。


思わぬ形でファーストアルバム(の収録曲)がヨーロッパ諸国を駆け巡ったゴダイゴ。その年の秋にはアルバム3作目の『西遊記』で、日本国内に“ゴダイゴ・ブーム”を巻き起こすことになる。

Passing Pictures BOX CD+DVD タケカワユキヒデ

新創世紀 Original recording remastered GODIEGO

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