2015年07月18日

奄美の美空ひばり・朝崎郁恵のライヴ

執筆者:増渕英紀

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NHK BS プレミアムで放映中の『新日本風土記』のテーマ曲「あはがり」を歌っている朝崎郁恵さんのライヴ。@JZ Brat『Ryo Yoshimata Presents Live Vol.9』7月15日。


御年80歳なのだが、相変わらず元気で圧倒的に凄い声量。奄美のシマ唄は大体が低音域から入って次第に高音域に、曲によっては低音域から急に高音域までワープするかのようにひとっ飛びすることも...。朝崎さんの唄はその低音域がハンパなく凄いというか、ただならぬ魔的な妖しさを纏っている。誤解を恐れずに言うならば、或る意味シャーマニズムの巫女的な独特の存在感があって、どこかおどろおどろしい怖さがある。奄美のハブにも似て地を這うような声がうねり、響き渡る。考えて見れば、ハブは神の使いだから然もありなん。


1000年以上前からあったという古い「おぼくり~ええうみ」は、今やあまりに古過ぎて歌詞の意味さえ判らなくなっていると言うが、至高の旋律を持った名曲。本土からはとっくの昔に廃れ、失われてしまった古い万葉言葉をルーツとする奄美言葉。その独特に訛った奄美のシマグチ(方言)の響きが、いにしえの日本の原風景の記憶を辿るようで、また何とも言えないものがある。その奄美言葉で歌われる「ええうみ」がこの日は格別に神が宿ったかの如く凄かった!!


「島に帰ると海が見たくて、海に行って歌うんですけどね。波風が立つんですよ。何度もソレを経験してますけど、最初にまず風が来て、それから波が荒々しくなってくるんですね。そんな時、アア、また応えてくれてるなって思うんです」


マブリのタナカアツシの三味線と合いの手が入ると、また更に輪をかけて歌が、魂が踊り出す。元々が奄美のノロ(祝女)の血筋を引く彼女の歌はやはり紛れもなく“神を降ろす声”なのだと、またもや実感した瞬間だった。


この日は「Dr.コトー」、「篤姫」、「救命病棟24時」、そして最近では「ある日、アヒルバス」などの音楽を担当している吉俣良企画のゲストとあって、時間は少なかったものの、メチャクチャに濃い凝縮した時間を過ごさせてもらいました!!(^-^)v


ちなみに、朝崎さんは今NHK BS プレミアムで放映中の『新日本風土記』のテーマ曲「あはがり」を歌って、海外でも大反響を...。また、朝崎さん自らが奄美シマグチで書いた詩が味わい深くディープこの上ない。
*今年の9月20日(日)には日比谷野音で行われる恒例の「琉球フェスティバル2015」(第20回記念!)に古謝美佐子、パーシャクラブらと共に出演する。

朝崎郁恵

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