2018年11月25日

[rcommend]新生ロッカーズが見せる2019年の“REAL”

執筆者:市川清師

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博多発の“めんたいロック”を代表するTH eROCKERS(ザ・ロッカーズ)。俳優、タレントとして活躍する陣内孝則を中心に結成され、80年代に脚光を浴びた伝説のバンドだが、彼らは歴史から飛び出し、現役のバンドとして活動を継続している。


この7月26日(木)、新潟県湯沢町苗場スキー場で開催された『フジロック・フェスティバル’18』の“前夜祭”で、2018年の始動の狼煙を上げ、9月1日(日)、福岡県糸島市芥屋海水浴場で開催された『26th Sunset Live 2018』では、新曲を披露するとともに新作の発表を宣言したのだ。


また、10月19日(金)から21日(日)まで、京都の老舗ライブハウス「磔磔」で開催された、池畑潤二が主宰するイベント『BIG BEAT CARNIVAL IN 磔磔SPECIAL 3days』の最終日、21日(日)に陣内孝則がゲスト出演している。


“BIG BEAT CARNIVAL”はTHE ROOSTERS(ザ・ルースターズ)のドラマーとして1980年に北九州から上京、同年にメジャー・デビューして以来、ROCK’N’ROLL GYPSIES、Ocuppy、HEATWAVEなどのバンド、布袋寅泰、山下久美子、泉谷しげる、石橋凌、SION、浅井健一などのレコーディング、ライブサポートで活躍してきた池畑潤二をバンドマスターに、様々なミュージシャンを迎えて繰り広げられるイベント。2008年10月、池畑の50歳の誕生日を機に生まれた。



今回は池畑潤二に縁ある面々が集結。花田裕之(G、Vo)、下山淳(G、Vo)、市川勝也(B)、池畑潤二からなるROCK’N’ROLL GYPSIES、そして池畑潤二、花田裕之、井上富雄(B)、ヤマジカズヒデ(G)、細海魚(Kb)からなるBIG BEATERSのほか、ゲストに10月19日(金)は山下久美子、浅井健一。20日(土)はSION、イマイアキノブ。21日(日)は陣内孝則(Th eROCKERS)、山口洋(HEATWAVE)、百々和宏(MO’SOME TONEBENDER)が出演。BIG BEATERSとともに、セッションを繰り広げる。陣内は山口、百々という福岡出身者が揃う“博多DAY”(そんな名称は命名されていない)に出演している。



陣内と池畑。いうまでもなく、かたやザ・ロッカーズ、かたやザ・ルースターズとして、めんたいロックの一翼を担い、1882年、石井聰亙(現・石井岳龍)が監督した伝説のSFアクション映画『爆裂都市 BURST CITY』 では、バトル・ロッカーズとして共演もしている。ザ・ロッカーズ解散後も2003年に公開された陣内が監督している自伝的映画『ROCKERS』の音楽をROCK’N’ROLL GYPSIES、が担当するなど、関係は続いていた。その日、陣内は『爆裂都市 BURST CITY』の挿入歌「セルナンバー8」、ザ・ルースターズの代表曲で、映画『ROCKERS』ではザ・ロッカーズのナンバーとして披露された「恋をしようよ」、ザ・ロッカーズの「キャデラック」、「可愛いアノ娘」など、めんたいロックの名曲を聞かせてくれた。


その新作の発表が待たれるところだが、11月1日付けで、オリジナル・メンバーの船越祥一(Dr)と、1990年から1991年までの再結成に参加し、2014年からの再始動にも参加していた角英明(G)の脱退が発表された。突然のことで、ファンの間で衝撃が走ったが、既に新たなラインナップによるライブも発表されている。


内田裕也が主宰する毎年恒例、12月31日(月)の年越しコンサート『46th ANNIVERSARYYUYA UCHIDA presents NEW YEARS WORLD ROCK FESTIVAL』に出演するのだ。同コンサートの告知にはTH eROCKERS(陣内孝則×百々和宏×澄田健×穴井仁吉×田中ゲンショウ)という新生ザ・ロッカーズのラインナップも発表されている。百々和宏は前述通り、福岡県福岡市出身で、MO’SOME TONEBENDERのギター、田中ゲンショウは福岡県北九州市出身で、井上富雄が結成したブルー・トニックのドラマー、澄田健はMOTO-PSYCHO R&R SERVICE、VooDoo Hawaiians、CINEMAのギターで、2014年の再始動から参加、そして、陣内孝則のヴォーカルと穴井仁吉のベース、いうまでもなく彼らはオリジナル・メンバーだ。音楽的には皆、腕に覚えありの強力なラインナップ。既に同メンバーで、新作の制作も開始している模様。


また、1月26日(土)、27日(日)には、東京・下北沢のライブハウス「GARDEN」で、穴井仁吉の還暦を記念するバースデーライブ『MAXIMUM DOWN PICKER 12×5 Years Old Birthday』が開催される。ザ・ロッカーズは出演しないが、ルースターズ(Z)や、MOTO-PSYCHO R&R SERVICE、ELECTRIC MUD、SHEENA & THE ROKKETSなど、彼が在籍したバンドが出演。さらにPANTAや山部“YAMAZEN”善次郎、宙也、中山加奈子、百々和宏 、ヤマジカズヒデなど、穴井に縁あるアーティストが大挙して出演する。その豪華絢爛さに目が眩む。


そんなイベントを経て、発表される新作、リリースや内容などは発表されていないが、一日も早い完成と発売を楽しみに待つしかない。来年の夏は全国のフェスなどで、その勇姿が見られるのではないだろうか。いずれにしろ、彼らは最新型のめんたいロック、2019年の“REAL”を見せてくれるはずだ。

Photography by Yukari Morishita

morissie's website>

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◆YUYA UCHIDA presents

NEW YEARS WORLD ROCK FESTIVAL

2018年12月31日(月) 19:30 OPEN 20:00 START

博品館劇場 (東京)

オフィシャルHP >

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◆BUZZ ATTITUDE presents

MAXIMUM DOWN PICKER ”穴井仁吉” 12x5 Years Birthday

2019年1月26日(土)、27日(日)

GARDEN(東京・下北沢)

オフィシャルHP >

≪著者略歴≫
市川清師(いちかわ・きよし):『MUSIC STEADY』元編集長。日本のロック・ポップスに30年以上関わる。同編集長を退任後は、音楽のみならず、社会、政治、芸能、風俗、グラビアなど、幅広く活躍。共著、編集に音楽系では『日本ロック大系』(白夜書房)、『エンゼル・ウィズ・スカーフェイス 森山達也 from THE MODS』(JICC)、『MOSTLY MOTOHARU』(ストレンジデイズ)、『風のようにうたが流れていた 小田和正私的音楽史』(宝島社)、『佐野元春 SOUND&VISION 1980-2010』(ユーキャン)など。近年、ブログ「Let's Go Steady――Jポップス黄金時代 !」で、『MUSIC STEADY』を再現している。
ANTHOLOGY OF J 陣内孝則 形式: CD

バーストシティ(爆裂都市)オリジナルサウンドトラック(UHQCD) Soundtrackサントラ (アーティスト), バトルロッカーズ (アーティスト, その他), 陣内孝則 (その他) 形式: CD

WHO TH eROCKERS TH eROCKERS 形式: CD

COME ON TH eROCKERS 形式: CD

SHAKIN' TH eROCKERS 形式: CD

LIP SERVICE TH eROCKERS 形式: CD

陣内孝則監督作品映画「ロッカーズ」オリジナル・サウンド・トラック ROCK’N’ROLL GYPSIES (アーティスト, 演奏), ザ・スリル (アーティスト, 演奏), トラベラーズ (アーティスト), ヘッドバンカーズ (アーティスト), ゴーグルエース (アーティスト, 演奏), POTSHOT (アーティスト), TH eROCKERS (アーティスト), SKA☆ROCKETS (アーティスト), 朝本浩文 (演奏), キハラ龍太郎 (演奏) 形式: CD

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