2016年06月11日
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2016年06月11日
1967年は、GSブームの幕開けでした。2月5日にザ・タイガースが「僕のマリー」でデビューし、3月15日にはGS最大のヒット、ジャッキー吉川とブルーコメッツの「ブルー・シャトー」が発売され、5月5日にはザ・タイガースのGSを象徴するダンス・ソング「シーサイド・バウンド」が発売された。そして、6月1日に、フィリップス・レコードより、GSブームを加速させる二つのグループ、ザ・カーナビーツとザ・ジャガーズが同時デビューするのです。
ザ・カーナビーツは1967年2月に結成されたといわれています。それにしても、2月結成で6月デビューとは異常なスピードです。それだけ実力があったのでしょうが、時代の要求とぴったりマッチしたのが大きいのでしょう。このバンドの特徴は、荒っぽさでしょう。ガレージサウンドというジャンルがありますが、彼らはそれを体現していたように感じます。ギター2本にベース・ドラム・ヴォーカルという基本的な編成ですが、かなり荒っぽい音を出していて、評判になっていたようです。そして、何といってもこのバンドの象徴は、ドラムのアイ高野のパフォーマンスでしょう。本国ではろくに売れなかったザ・ゾンビーズの「I LOVE YOU」を、漣健児氏の名訳で「好きさ好きさ好きさ」と変え、アイ高野に「おまえっのぉ~すべ~てえ~」と叫ばせたことによって、この曲はGSの一つの象徴となったのです。
ザ・ジャガーズは、結成は1963年と古く、「野獣会オールスターズ」、「ダンディーズ」、「宮ユキオとプレイファイブ」などと名乗りながら、ジャズ喫茶などで実力を蓄えデビューに備えていました。そして、ザ・カーナビーツとともに、「カーナビー・ビート・サウンド」とのキャッチ・フレーズで名曲「君に会いたい」でデビューしました。この曲はGSの青春です。若さの苦しさ、儚さ、せつなさをここまで表現している曲は数多あるGSのヒット曲の中でも数少ないと思われます。そして、ジャガーズといえばミリタリールックです。他にもミリタリーをユニフォームにしているグループはありますが、私は、ジャガーズがNo1だと思っています。とにかく、似合っていましたね。特に、岡本信氏と沖津ひさゆき氏です。デビュー曲の「君に会いたい」ですがスタートはカーナビーツに後れを取るものの、じわじわと売れて、後にCMに使われるなど、GSを象徴するヒット曲となりました。
この二つのグループに共通するものは、自分たちで演奏していたことではないでしょうか。だから、洗練されていないところもありますが、バンドの音としてすごく共感を覚えました。この特徴は、フィリップス・レコードのGS全体の特徴かもしれませんが、スパイダース、テンプターズ、ヤンガースどのグループの音を聴いてもバンドとしての音が聴こえています。これは、フィリップス・レコードの方針だったようですし、他のレコード会社のGSより恵まれていたような気がします。
こうして、デビューしたこの二つのグループは熱狂のブームをくぐりぬけましたが、ブームの衰退には勝てず、69年にはカーナビーツが、71年にはジャガーズが解散しました。でも、この二つのグループはしぶとかった。GSの再評価時期に再結成され、かなりの時期まで活動を続けたのでした。しかし、2006年にアイ高野氏が2009年には岡本信氏が死去しその活動に幕を下ろしたのでした。
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