2015年05月12日

風吹ジュン誕生日…70年代のグラビア系アイドル

執筆者:丸芽志悟

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「ちょいバッド熟女」と言えばこの人、というイメージをすっかり定着させた風吹ジュンも、本日5月12日で63歳。全く老いを感じさせず、ますます女優道に磨きがかかり続けている。そんな彼女も、40年前にはレコード歌手の仲間。そのものズバリ「23才」というシングルも発売していた。トップアイドルと呼ぶにはちょっと年増と思えたその数字と不釣り合いな守ってあげたくなる歌唱法は、当時の歌謡界に新たな風を吹き込む結果となった(!?)。


風吹ジュンの歌手活動だけを題材に規定された字数を埋めることは、さす者でもちょっと無理…ということで、ここでは彼女のデビュー年=1974年前後に活躍した、天地真理や小柳ルミ子ら「お茶の間アイドル」からさらに一歩奥、今でいう「グラビアアイドル」に近い立ち位置にいたといえる女優・タレント達のレコード活動について、ちょっと振り返ることにしたい。


デビューが新しい順に紹介すると、まず風吹ジュンは初シングル、「愛がはじまる時」(ユニオン)が74年5月、21歳の時のリリース。息継ぎの音があまりにも衝撃的ながらキャッチーな楽曲で、オリコン21位を記録。アルバムが2枚、シングルが4枚出ている。


「平凡パンチ」のヌードグラビアをきっかけに人気爆発した麻田奈美。未だに未発表カットが発見される度、反響を巻き起こす真のレジェンド。彼女もまた、シングル1枚のみではあるが録音を残している。73年11月、20歳を迎える目前に出した「おそい夏」(コロムビア)がそれで、度胸の良さと反比例するようなはじらいの塊のような歌声が魅力的。


「お魚になったワ・タ・シ」のコピーも鮮烈なちょいエロCMであまりにも有名な高沢順子。元祖ビッチ少女的なイメージとのアンバランス感がたまらない初シングル「青春の一ページ」(CBSソニー)は73年9月、18歳の時のリリース。冒頭から太宰治が登場する病的な歌詞、そして不安定な歌唱がカルトクラシックの域にこの曲を高めている。作曲は故・加藤和彦。シングルはあと1枚「嘘つきな子」が残されている。


映画「放課後」で頭角を現した栗田ひろみは、73年2月、15歳の時「太陽のくちづけ」(ワーナー)で歌手デビュー。当時のアイドルポップ作家の代表格・森田公一による躍動感溢れる楽曲を、必死でこなしている。オリコン45位は健闘した方。恥ずかしくなるようなナレーション満載のアルバム『太陽と海とオレンジ』はカルトアイテムだ。


TVドラマ「アテンション・プリーズ」で人気爆発、元祖令嬢アイドル女優といえば、紀比呂子。ちょっと遅咲きな21歳で出した、71年8月発売の「二人だけの約束」(東芝)が初のレコード。どちらかというと古風な歌謡曲ながら、歌い方は頼りない系。彼女にもそのものズバリ『比呂子の歌とおしゃべり』というアルバムがある。


最後はやはりこの人、今や芸能界良妻代表・五十嵐じゅん(現・淳子)。風吹ジュンとはユニオンレーベルつながりで、抱き合わせコンピ収録のケースも多い。歌手デビューは18歳、71年5月発売の「幸せの行方」。ちょっと背伸び系だけどやはり頼りないヴォーカルで、比呂子同様オリコンチャート入りできなかったのは時代が早すぎたからか?


現在全盛の「会いに行けるアイドル」の対極というべき、ヴェールの向こうにある恥じらいにそっと手を触れるように接したいこれらの元祖アイドルの歌声。オートチューンなんかとは無縁なピュアな世界がここにあります。ちょっぴり先輩の吉沢京子や、ちょっと後輩の大場久美子あたりと共に、まとめてコンピ化されてほしいものです。

「青春の一ページ」高沢順子 写真提供:ソニー・ミュージックダイレクト

高沢順子シングル収録『アクトレス・ミラクル・バイブル~新藤恵美・林マキ・高沢順子』はこちら>


風吹ジュン

麻田奈美

栗田ひろみ

紀比呂子

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