2015年05月13日

今日は偉大なコメディアン由利徹の誕生日。

執筆者:中村俊夫

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今日は偉大なコメディアン由利徹の誕生日。1921年生まれだから、御存命ならば94歳になっていた。ちなみに亡くなったのは1990年5月20日。享年78歳だった。森繁久弥といい、藤山寛美といい、いかりや長さんといい、日本の喜劇・お笑い出身役者のほとんどは、晩年にその出自とはかけ離れた重厚な性格俳優としての地位を確立しているが、由利徹はそんな世間の評価などお構いなしに、生涯一喜劇人として「ナンセンス道」を貫いたところが凄いし尊敬に値する。最近では木っ端芸人でもちょっと名が売れると、芝居の演出や映画製作などにも手を出し芸術家・文化人気取りの輩が多いが、そんな連中には由利さんの爪の垢でも煎じて飲ましてやりたくなる(残念ながらもう爪の垢を採取できないが…)。


そんな由利徹が生涯に2枚だけリリースしたシングルのうちの1枚が、1959年7月にリリースされた「カックン・ルンバ」。彼の定番ギャグ「チンチロリンのカックン」からタイトルに冠したこの曲は、同年5月に公開され、由利も出演している高島忠夫主演の映画『坊ちゃんとワンマン親爺』(新東宝)の挿入歌で、作曲をこの映画のプロデューサーで監督でもある歌手の近江俊郎が手がけている。後姿が良い女だと思って声をかけたらオバさんやブスでズッコケたという歌詞は、のちのクレージーキャッツ「アッと驚く為五郎」(1969年)のルーツかもしれない。そにしても、ここで聴ける由利さんのクルーナー・ヴォイスがなかなか魅力的で、生涯たった2枚のシングルしか出していなかったなんて残念でならない。


数多くの映画・ドラマで脇役に徹していた彼だったが、生涯唯一、主演を務めた映画がある。前出の近江俊郎が日活でメガホンを取った『006は浮気の番号』(1965年)だ。筆者は未見だが、その題名から察するに間違っても文芸大作や人情喜劇ではないだろう。調べた限りではDVD化もされていないようだ。いいねぇ。なんとも由利さんらしいではないか。

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