2016年10月08日
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2016年10月08日
「大人」向けWEB音楽マガジンということもあってか、『大人のミュージックカレンダー』の読者諸氏には世代的にGSファンも多いようで、GS関連コラムへのアクセス数も平均値は高めだ。今年はGSの元祖とも言えるスパイダース、ブルー・コメッツの両巨頭がブレイクし、ワイルド・ワンズ、サベージ、ヴィレッジ・シンガーズなど新進バンドがデビューし、翌1967年に巻き起こるGSブームの前夜となった1966年から50年目ということで、「GS50周年記念」と謳った特集記事やCD商品を目にすることも多い(いくつかは筆者も関係しているものがあるが…)。
そんなGS節目の年に、通販でお馴染みのユーキャンからCD10枚組+豪華ブックレット(3冊)というボリューム感あふれるGS全集ボックス・セット『栄光のグループサウンズ大全集』がリリースされた。実は、昨年発売された同名のCD7枚組ボックス・セットが好評だったため、さらにCD3枚とブックレット(CDサイズ・48P)を追加収録して再発売となったのが本セットで、デラックス・エディションとでも言ったら良いだろうか。
収録グループ総勢33組から成る総収録曲200曲は、当然レコードメーカーと音楽出版社計10社から提供された正規オリジナル音源を使用。タイガース「花の首飾り」、スパイダース「夕陽が泣いている」、ブルー・コメッツ「ブルー・シャトウ」、ワイルド・ワンズ「想い出の渚」といったGS名曲の定番から、テンプターズ、ジャガーズ、カーナビーツ、ゴールデン・カップス、オックス、ヴィレッジ・シンガーズ、サベージ、ハプニングス・フォー、スウィング・ウエスト、ランチャーズ、ダイナマイツ、アウト・キャスト、ビーバーズ、バニーズ、モップス、パープル・シャドウズ等…といった主要GSのヒット曲・代表曲はもれなく網羅。さらには、フォー・ナイン・エース「ウォーキン・ザ・バルコニー」、ジェノバ「サハリンの灯は消えず」、ブルー・インパルス「太陽の剣」、レオ・ビーツ「霧の中のマリアンヌ」など、所謂“カルトGS系”と呼ばれるシブいところまでも押さえている。
そして、新たに追加となったCD3枚には、GS本来の音楽性の発露とも言うべき洋楽カヴァー作品を、現存するスタジオ録音盤、ライヴ・アルバムの中からセレクトして収録。GSの音楽的魅力を包括的に探ることができる。そのシングル・ヒット曲だけでなく、GSたちがジャズ喫茶等でのステージ・レパートリーとして取り上げていた洋楽カヴァー曲をも視野に入れて検証した時こそ、初めてGSの本質が理解できると言っても決して過言ではないからだ。
もうひとつ注目したいのが、付録のブックレット三冊。 一冊は歌詞を載せたソングブックで、もう一冊が、A4版96Pフルカラーという豪華本。森本太郎(タイガース)、三原綱木(ブルー・コメッツ)、井上堯之(スパイダース)、鳥塚繁樹(ワイルド・ワンズ)、星勝(モップス)といったGSのOBたちへのインタビューや、GSヒストリー、年表、収録グループ・楽曲の解説などが収録されている。三冊目は新たに追加されたCDサイズブックレットで、元フィリップス・レコードのディレクター、タイガースをCMに起用した明治製菓宣伝担当者、日劇ウエスタン・カーニバルの演出家など、当時GSに関わった人たちへのインタビューをはじめ、GSの使用楽器解説、恥ずかしながら筆者とサエキけんぞうさんで、GSカルチャーをテーマに語り合ったスペシャル対談等を収録。前出のA4版ブックレットに負けない濃厚な内容となっている。
このように、CDと読み物で60年代GSムーヴメントを多面的に検証できる『栄光のグループサウンズ大全集』。少々お値段は張るが、このセットがひとつあれば、GSとは何だったのかを把握できる決定版として、GSブーム期のリアルタイム世代はもちろんのこと、1980年代以降のGS再評価ムーヴメントによってGSに興味を持った世代(現在のGS人気を支えているのはこの世代である)まで、幅広い層のGSファンにお奨めできる商品だ。
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