2016年01月27日
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2016年01月27日
みうらじゅんが勝手によしだたくろうを語る連載「ぼくの髪が肩まで伸びて よしだたくろう!」。前回に続き5枚目のオリジナル・アルバム『今はまだ人生を語らず』。今回はA面を勝手に全曲解説します。
1 ペニーレインでバーボン 作詞・作曲:吉田 拓郎
世の中はもうニューミュージック時代に入っている時期のこの「ペニーレインでバーボン」。この曲はニューミュージックの範疇を越え、正しく新しい時代を迎えた拓郎節でした。
「どうせ力などないのなら、酒の力を借りてみるのもいいさ」というくだり、僕も少し成長して青春から酒ブーム。高校時代、部屋でオカンの飲んでた赤玉ポートワインをちびちびやりながら、酒の力を借りて、勉強ができない言い訳をしていました(笑)。
当然『原宿ペニーレイン』には上京した時すぐ行きました。まだ今の「ライムライト」の場所じゃなくて、ちょっと奥の角にあった70年代終わり頃。お店の人に聞いたんだけれど、この曲がヒットして、バーボンを飲みに来店する客がわんさ増えたらしい。そりゃそうだよね。今夜もしたたか酔っている拓郎さんに会えるとみんな妄想していたんだもん。
2)人生を語らず 作詞・作曲:吉田 拓郎
2年ぐらい前下北沢のライブハウスでこれ歌わせてもらいました。ディランの「ラブ・マイナス・ゼロ」のようにスローで歌うとワルツなんだ。
やっぱり、詞の中に「人生」とか「旅」とか出てくると嬉しくなります。僕の人生はまだ始まったばかり、越えていくものすら見つからなかったけど、この曲を歌うと元気になれたものです。「今はまだ人生を語らず」からいろいろ状況も変わったのでしょう。僕らの知らない拓郎さんがいっぱい詰まったアルバムですね。
3)世捨人唄 作詞:岡本 おさみ/作曲:吉田 拓郎
これは森進一さんのシングル「襟裳岬」のB面の曲でしたよね。そのせいか演歌の臭いもします。たくろうさんが作ってこられた歌は歌謡曲+演歌+フォーク+ロックなんでしょうか? ここから「襟裳岬」やキャンディーズの「やさしい悪魔」に繋がっていくわけですね。
4)おはよう 作詞:岡本 おさみ/作曲:吉田 拓郎
このアルバムは疲れた男たちの応援歌なんじゃないですかね。特にこの「おはよう」を聴くと励まされている感じがします。この曲は同世代の男たちへのメッセージソングですね。
この歳になって、こんなに拓郎さんのアルバムを冷静に聴き直すのは初めてのことなので、すごく新鮮で、あの当時(高校2年)気づかなかったことが、今初めて気づきます。拓郎さんの変遷が良くわかる1曲です。
5)シンシア 作詞・作曲:吉田 拓郎
シンシアは沖縄出身の南沙織さんのセイント・ネーム。沖縄返還もあり、とても時代とマッチした歌だったと思います。あの時の三人娘、天地真理・小柳ルミ子・南沙織の中で、南沙織を選んだところにグッときましたね。今で言うサブカルの臭いっていうんでしょうか。
「シンシア」では拓郎さんはかまやつさんと二人でテレビに出られていましたが、拓郎さんはそれ以降はほとんどテレビに出なかった。テレビにGパンで出てもいい習慣作ったのも、拓郎さんではないでしょうか。
ところで、このアルバムはリリースされて40周年になるんですね。僕も58歳になっちまいましたが、未だ髪型はこの頃の拓郎さんをマネてます(笑)。そろそろ人生、語っても、いや、まだ早いですかね。
6)三軒目の店ごと 作詞・作曲:吉田 拓郎
「この曲は自宅録音です」と歌詞カードの最後にわざわざ書いてあったのを覚えています。
拓郎さんの「酒」ってキーワード、音楽で「無頼」を教えてくれながら、ついでに酒のあおり方も教えて頂きました。その教えは今もつい朝まで飲んじゃう癖につながってるんですよ。
「酔って騒いで女をくどいて」なんて、どう? 憧れだけは果てしなく酔うとつい、帰り道、口ずさんでる自分がいるんです。
(この項つづく)
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